敷地は埼玉高速鉄道戸塚安行駅徒歩7分の廻りは公園も多く緑溢れる静かな郊外住宅地である。
都心へは埼玉高速鉄道から地下鉄南北線で一本で都心へ通勤可能な立地であるが、場所柄郊外的な間取りの賃貸しかない地域である。

そう言った立地に都心に通いながらも郊外でしか得られない環境と都会的なデザインの両方を享受したいディンクス向けにターゲットを絞ったテラスハウスを計画した。

70?超の2階建て住戸は2戸で1棟を形成している。イギリスでセミディタッチトハウスと呼んでいるロンドンの郊外型住宅のようにそれぞれ１階に玄関がある。内部は１階、２階共にオープンなワンルームとなっていて、住む人が自由に緩やかに区切って使うように考えられている。その手だてとして移動式のクローゼットを用意している。

また、住む人の自由なライフスタイル構築のために、キッチンを移動可能なように特注でデザインした。そのために給排水、電気、排気を１箇所に集約した設備ユニットを考案し、ダイニングキッチンの床に移動想定パターンを考え、各戸３箇所程度配置している。給排水、排気の接続に伴う設備工事は必要だが、住む人のライフスタイルに合わせた自由な配置が入居者の要望により変更することが出来るようになっている。